エスカルゴのスポーツ・読書日記

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help リーダーに追加 RSS 再びミラクル!常葉菊川進撃!――全国高校野球選手権3回戦

<<   作成日時 : 2008/08/14 00:35   >>

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 昨年の春のセンバツで全国制覇、夏は全国ベスト4の大活躍をしてから、私は静岡県代表常葉学園菊川高校の野球に魅了されている。Jリーグよりも、プロ野球よりも、北京オリンピックよりも、私は常葉菊川の野球の方が好きだ。今年春のセンバツではよもやの敗戦で、甲子園観戦が叶わなかった。だから、今夏は万難を排して甲子園球場に駆け付けているのだが、今日はまたまた凄い試合をやってくれた。

 今日は試合開始予定の一時間半前に甲子園球場に到着。かなりの人出だったが、内野席3塁側にかろうじてやや日陰の席を確保した。アルプス席より内野席を選んだのは、今日は応援というよりも、ベンチの様子を含めて、常葉菊川の野球をたっぷりと堪能したかったのだ。

 第一試合が少し延びて、11時35分に試合開始。この頃には私の席は完全に日陰になり、かなり快適に観戦ができる状態になっていた。私の心配はただ一つ、エース戸狩のヒジ痛の状態はどうか、ということだった。先発メンバーを見ると、やはり戸狩の先発は無理なようで、2年生の控え投手萩原が先発と発表されていた。

 萩原のストレートは速く、最速139キロを計測していたが、やはり経験不足なのか、いきなり3連打を浴び、さらに四球をはさんでセンターオーバーの2塁打を浴びると、ノーアウトで3失点。さらに古豪倉敷商にスクイズの2連発を浴びて、一回表で早くも5−0となってしまった。

 倉敷商は3回表にも、2死から三塁ゴロエラーで出塁の走者を、四球と中前安打で還して6−0となってしまう。菊川ベンチはたまらずここで、投手を萩原から3年の野島にスイッチして、後続を断つ。

 菊川の打線は、単発でヒットは出るものの連打が出ず、倉敷商の左腕木元のボールを打ちあぐんでいた。試合は淡々と進み、5回となった。この頃には、私は正直かなりあきらめの気持ちが出ていた。今日はさすがに勝てないだろう。最初から野島を出していればなあ。これであさってぐらいには帰る事になるのかなあ。つまらんなあ。てな気持ちが湧いてきつつあったのだ。

 しか〜しだ。こんな気持ちになったのは、先日の2回戦でもそうだった。昨夏の3回戦、日南学園戦もそうだった。昨夏の県予選、対静岡高校戦もそうだった(土壇場9回に同点本塁打が出て延長勝ち)。手も足も出ない、完全な負け試合の雰囲気からでも、さも当然のように試合をひっくり返せるのが、常葉菊川なのだ。マンガでも描けないような、本当に凄い、信じられないようなことを何度もやってものけるのが、常葉菊川の真骨頂なのである。

 今日はドラマはまず、五回裏に起こった。先頭の上島がヒット。犠打と遊ゴロエラーでまず1点。町田がヒットでつなぎ、酒井は倒れたが走者を進め、今日2番に起用された松本が2点タイムリーで3点目。続く前田、中川も連続安打で4点目が入り、ここで登場するのが、今日5番に起用された伊藤である。

 伊藤で思い出すのは、当然昨年夏の日南学園戦の敗色濃厚な中での代打同点3ランと、延長でのサヨナラヒットである。甲子園では、本当に珍しいことだと思う(私は初めて見た)のだが、試合終了後に選手がアルプス席に挨拶に行ったとき、アルプス席から「伊藤コール」が沸き起こったのだった。甲子園球場にこだまする「伊藤コール」。私はTV観戦だったが、これには鳥肌が立った。森下監督や佐野監督は、本当に選手をよく見ているし、これしかない、という采配が実に良く当たるのだ。

 今日もそんなことが脳裏をよぎった瞬間だった。カキーン!という金属音と共に舞い上がった打球は、甲子園の空に高く美しいアーチを描き、レフトスタンドに吸い込まれて行ったのだった。「オー!オー!やった!やった!」私は打球が高く舞い上がった時から、「入れ!入れ!」と叫んでいたが、もうホームランになった瞬間は、歓喜の絶頂だった。

 4連打の最後が3ランで7点。スコアは、たった1イニングで、アンビリーバブルな7−6となった。しかし、ドラマはこれだけでは終わらない。倉敷商は6回表に、3安打に犠打をからめ、同点に追い付く。

 そして、次のドラマは8回裏に待っていた。先頭の伊藤が遊ゴロ失で2進。6番の上島が左中間への2塁打で勝ち越し。(私は今日まで、実は上島がヒットを打つところを見た記憶がなく、全然打てない打者だと思い込んでいたが、それも払拭された)野島の犠打の後、栩木がタイムリー(甲子園初安打!)で2点目。そして、今日の仕上げは、3番から9番に打順を下げられた、町田である。

 確かに2回戦から町田は全く当たっていなかったのだが、この打席は違った。これもカキーン!という金属音。打球はセンターへ、ぐんぐん伸びている。あれよあれよ、という間に、バックスクリーンへ入るホームランとなった。実は試合が終わってみれば、この町田の2ランが決勝点である。松本を2番、伊藤を5番、町田を9番に入れた佐野監督の采配が、恐ろしいほどピタリと的中している。試合後の佐野監督のインタビューが聞けなかったのが、実に残念だった。(この人は、本当に不思議なコメントをする、と私は思っている。宇宙人なのではないか、と思うこともある)

 明日のスポーツ紙は当然全種類買う事になるだろう。結局試合は、9回表に倉敷商が反撃したが、それを2点に抑え、常葉学園菊川高校が、11−9で、実に素晴らしい逆転勝ちを収めた試合だった。2回戦の試合も、敗色濃厚な試合をたった3安打で逆転勝ち。選手全員が野球を心から楽しみ、練習で培った実力は当然だが、潜在能力がここぞという土壇場で発揮され、想像以上の力が出るミラクル野球。これだから常葉菊川の観戦はやめられないのだ。

 エースの戸狩は、もう登板は無理かも知れない。でも野島たちが十分やってくれるだろう。これでベスト8。これからの観戦がますます楽しみになってきた。明日は我が母校も登場。朝6時半すぎぐらいには球場入りしたいと考えている。明日は第一試合から第四試合まで、好カードばかりだ。たぶん一日中甲子園球場にいることになるだろう。

 常葉菊川高校のO先生、私は熱烈に応援していますよ!優勝目指して頑張りましょう!私の母校と当たったら困るな。

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